
語感ってすごく不思議なものです。
同じ意味でも、言葉の選び方一つで印象が全然違うものになるんですよね。
この語感を上手に操ることは「人間関係」「仕事」「自分のモチベーション」など色々なものにメリットを与えてくれます。
福の日という語感について

二月九日は福の日です!
さてこれを聞いてあなたはどう思いましたか? 初めて僕がこの情報を目にした時はこんな感想でした。
「ふーん、なんか縁起良さそうな名前だな」
ちなみにこの時脳内には七福神の大黒様が浮かんでいました。ではこっちはどうでしょう?
2月9日はHappy Dayです!
「……なんかよく知らんけど良い事ありそう!」
僕的にはこんな感じでちょっとテンション上がっちゃいます。この時の脳内には笑顔で飛び跳ねる外国のキレイな女性が浮かんでいましたw
語感で受けるイメージは人それぞれ
こんな風に、同じような意味でも使う言葉によって全然受ける印象が違います。
これはなぜでしょうか? この理由については実に多くの要素が絡んでいるように感じます。
例えばその言葉に関する個人的なエピソードがそうですね。
「テニス」という言葉であれば、僕的にはフラットな印象を受けます。悪いイメージはありませんが特に思い入れもありません。
しかしこれが「テニスに青春を費やした人」の場合だと全然違うはずです。
きつかった練習や、悔しかった想いが強い人は少しマイナスな印象かもしれません。
逆に良い成績を残したり、素敵な仲間に恵まれた人はプラスのイメージを持つんじゃないでしょうか?
他にも「テニスに関する仕事をしている人」は仕事で散々耳にする言葉なので、あまり聞きたくないかもしれません。
「テニス部に片思い中の子がいる男子」にとっては脳内が一瞬でお花畑になる可能性もあります。
つまり語感とは人によって異なるものだということです。
共通する語感もある
とはいえ、その逆で語感には共通する部分も多いはずです。
「普段その言葉が使われやすいシチュエーション・使われる頻度・世間での扱われ方」などといった共通の要素も関係するからです。
先ほどの「福」ということばを例に挙げてみましょう。
たしかに縁起が良い印象もあるんですが、そこまで強く響かないんですよね。たとえば実際に嬉しいことが起きるとします。
- テストで良い点だった
- 見知らぬイケメンに優しくされた
- 四つ葉のクローバーを発見
こういった場面で、
とはあまり思わないですよね?「2月9日、今日は福がありました♪」なんて日記に書く人もかなり珍しいはずです。
どちらかといえば、
「2月9日、今日はハッピーな日でした♪」とする方が違和感がないと思います。
つまり「嬉しい事=福」という世間一般のイメージが弱いんですね。
「嬉しい事=ラッキー・ハッピー・幸せ」という使われ方のほうがメジャーなので、みんなプラスをイメージしやすいわけです。
この辺りは多少の差はあれど、共通しているものでもあると思います。
言葉選びを工夫して語感を使いこなそう

つまり言いたいことは「内容は同じだとしても、単語の選び方を工夫することでプラスイメージを与えやすくすることが可能」だという事です。
- 仕事でのプレゼンやセールストーク
- 好きな人をデートに誘うシーン
- 友人に頼みごとをする時
このような場面で活躍してくれるなら、かなりのメリットではないでしょうか。
というわけで今から好きな人をデートに誘ってみます!
ちなみに現在の季節は秋です。気になる相手を紅葉に誘おうというシーンです。
「語感を駆使してデートに誘う?」テイク1
……振られてしまいましたね。泣
では続いてはこれだとどうでしょう?
「語感を駆使してデートに誘え!」テイク2
~当日~
~完~
言葉選びのピクニック効果

いかがだったでしょう?
「妄想が気持ち悪い」「おっさん帰れ」といったコメントは勘弁してもらいたいです。
まあちょっと極端でしたが、でもこういうケースは存在します。
- ピクニック
- 散歩をしてご飯を食べる
どちらも同じような意味ですが、かなり印象が変わりますよね。
お母さんが子供を喜ばせるために「ピクニックに行こっか♪」と使うのは微笑ましいですが、おっさんが真剣にデートに誘うのにピクニックはまずいでしょう。
そのワンフレーズでドン引きされることすら十分有り得ます。
つまりピクニックに対する世間的なイメージを理解していなかったことが敗因と言えるでしょう。
逆に言葉の持つイメージをしっかり理解できていれば、いくらでもプラスに使うことができます。
語感を利用して「あえて」使う
「ピクニック」という言葉には幼稚なイメージがあるという話をしました。
その幼稚なイメージを利用してあえて使うというテクニックもあります。
例えばもし誘う側がおっさんじゃなくて、若い女の子だったらどうでしょう?
こんなこと言われたらおっさんメロメロですよねw
大人の女性なのに、「ピクニック」という言葉がギャップになって少し甘えたカワイイ印象を与えることが出来るんです。
また二人が長く付き合っていて、マンネリ解消のためにあえておっさんが「ピクニックしよっかw」と笑わせる感じで使うのはどうでしょう?
これも有りっちゃ有りですよね。
言葉選びのポイントを抑える
- その言葉の持つ世間的なイメージ
- 自分の立場
- 相手の立場や背景
この3つを理解しておけば、言葉の選び方を間違えるシーンは減るはずです。
むしろ様々なシーンで、意識してプラスに働かせることも可能に。そのためには「語彙力」というのも上げておきたいスキルです。
ボキャブラリーが貧しいとそもそも選択肢が出てきませんからね。
僕もブログを書く際に「ボキャブラリーの少なさ」を常々痛感していました。今回この記事を書きながら改めて重要性に気づかされた次第です。
お互いがんばりましょう。(自戒)
言葉選びのテクニックは自分にも使える
このテクニックは相手にだけではなく、自分にも使うことが出来ます。
具体的にいうとモチベーションを上げたい時なんかがそうです。仕事が詰まって、やることが山積みな場面を想像してみてください。
このままでは今週は休みを取れないかもしれません、かなり大変な状況です。愚痴の一つも出そうになるし、やる気を維持するのも一苦労です。
脳内でこんな愚痴をこぼしてみても余計にやる気がなくなりますよね。そこで、
こんな風に置き換えてみてはどうでしょう。
意識高い感じと中二病っぽい感じが相まって少し元気になれそうです。
他にも片付けないといけない仕事を「タスク」、期限のことを「リミット」などと変換するのもオススメです。
あなた好みの言葉にどんどん置き換えちゃいましょう。
ただし職場で実際に口に出すと、周りから痛いやつ認定される恐れがあるのでやめておきましょう。
まとめ

たった単語一つかもしれません。
それでも使う言葉によって受け手の印象はかなり変わってきます。実際に印象が良い人、話すのが上手な人というのは言葉選びがすごく上手です。
「語感を意識してそのシチュエーションにベストな言葉の選び方をする」というのはお互いにとって、とても有意義なことではないでしょうか。
そんな素敵な言葉選びができる人に憧れる今日この頃です。
ぜひあなたも上手な言葉選びを意識してみてください♪